「丹羽さん、お久しぶり!○○です」
電話の向こうから聞こえてきたのは、
インド料理の○○のオーナー夫人からでした。
都内各地にお店がある有名なお店です。
ご主人がインドの方で、
インドでは映画監督をしていました。
それが日本でインド料理店を開いたら大成功。
ドミンゴが大好きで、お店に呼んでしまうほどの熱烈なファン。
我が家も招待されて食事に行ったこともありました。
「紗絵さんは元気?そうニューヨークにいるの。
あの頃は小さくてまだ中学生だったわね。」
「12月のコンサートの時は、朝早くは行けなくてごめんなさいね。」
「これからビザの件で色んな事を相談したいと思って。」
「ずっとお電話しようと思ってましたが、頂いたハガキがなくなってしまって・・・。
やっと見つかって電話しているの」
「今回はね、友人の社長さんのビザの変更の件です。出来ますか?」
「お店の従業員のオーバーステイはないです。」
「近く、またお店にいらしてください。
つもりつもったお話もありますので・・・」
インドの巨人が動き出しました。