オーバーステイになった(在留特別許可)

1.概要(法務大臣の裁決の特例)
   法務大臣の「例外的な恩恵的措置」であり、在留外国人の権利として認められているものではありません。
@
永住許可を受けているとき
Aかつて日本国民として日本に本籍を有していたことがあるとき
B人身取引等により他人の支配下に置かれて、日本に在留するものであるとき
Cその他法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めるとき

2.在留特別許可に係るガイドライン(平成18年10月)
@在留特別許可に係る基本的な考え方
   在留特別許可の許否に当たっては、個々の事案ごとに、在留を希望する理由家族状況生活状況素行内外の諸情勢人道的な配慮の必要性、更には我が国における不法滞在者に与える影響等、諸般の事情を総合的に勘案することとしている。

A在留特別許可の許否判断に係る考慮事項
A 積極的要素
(1)外国人が、日本人の子又は特別永住者の子であること
(2)外国人が、日本又は特別永住者との間に出生した実子(嫡出子又は父から認知を受けた非嫡出子)を扶養している場合であって、次のいずれにも該当すること。
ア 実子が未成年かつ未婚であること。
外国人が実子の親権を現に有していること。
外国人が実子を現に日本において相当期間同居の上、監護及び養育していること。
(3)外国人が、日本人又は特別永住者と婚姻が法的に成立している場合(退去強制を免れるために、婚姻を仮装し、又は形式的な婚姻届を提出した場合を除く)であって、次のいずれにも該当すること。
ア 夫婦として相当期間共同生活をし、相互に協力し扶助していること。
イ 夫婦の間に子がいるなど、婚姻が安定かつ成熟していること。
(4)人道的配慮を必要とする特別な事情があるとき。
<例>
・難病・疾病等により日本での治療を必要とする場合
・日本への定着性が認められ、かつ、国籍国との関係が希薄になり、国籍国において生活することが極めて困難である場合

B消極的要素
(1)刑罰法令違反又はこれに準ずる素行不良が認められるとき。
(2)出入国管理行政の根幹に係る違反又は反社会性の高い違反をしているとき。
<例>
不法就労助長罪集団密航に係る罪旅券等の不正受交付等の罪などにより刑に処せられたことがあるとき。
資格外活動不法入国不法上陸又は不法残留以外の退去強制事由に該当するとき
(3)過去に退去強制手続を受けたことがあるとき

■在留特別許可申請という申請はありません!
   日本に不法滞在する外国人の方は、入管法で、
日本から出国することを前提とした退去強制手続を受けることとなります。
   しかし何らかの理由で「このまま日本で生活したい」という方は、この手続の中でその理由をあげ、引き続き日本で生活したいことを申し出ることができますが、これは「在留特別許可の申請」ではありません。
   この手続の中で最終的に法務大臣から
特別に在留を認められた場合に限り、引き続き日本で生活できるようになるのです。これが認められなかった場合には、出身国へ強制送還されることになります。

   不法滞在を入管に出頭申告しても、不法滞在の状態が解消されたことにはなりません。
法務大臣から在留が認められない限り、入管法に違反している状態は変わりませんから、原則的には働くことも認められていません。
   したがって、法務大臣の判断が出るまでは、警察に入管法違反で逮捕されることもありますし、働いている工場や会社・お店等で、入管や警察に摘発される場合もあります。

在留特別許可を得るまでの手続きの概要


在留特別許可を得るまでの手続きの概要
@出頭申告
a.出頭申告とは、刑事手続における「自首」と同じように、退去強制事由に該当する外国人が、自ら地方入国管理局に出頭してその容疑を申告することをいいます。
b.出頭申告には、容疑を申告し退去強制手続を受けて早く帰国したいという場合と、容疑を申告しても日本に引き続き在留したいという場合があります。早期に帰国を希望する場合には、一連の退去強制手続を終え、送還要件(旅券、航空券など)が整っていれば、速やかに送還先に退去させます。なお一定の要件を満たす不法残留者退去強制ではなく出国命令の対象となります。
c.何らかの理由により日本での在留を希望する場合は、退去強制手続の中において、日本で生活をしたい理由を具体的に申し立て在留を希望することができます。日本での在留が特別に認められるか否かは、違反調査、違反審査、口頭審査を経て、最終的に法務大臣の裁決により決定されます。
A入国警備員による違反調査
   違反調査とは、退去強制手続の第一段階であり、退去強制事由に該当すると思われる外国人に対して、入国警備官が行います。
B引渡(入管法第44条)
   入国警備官は、違反調査により容疑者を収容したときは、身体を拘束した時から48時間以内に、調書及び証拠物とともに、その容疑者を入国審査官に引き渡さなければならないとされています。これを「引渡し」と呼んでいます。
   この引渡しを受けた入国審査官入国警備官の行った違反調査に誤りがなかったかどうかなどについて審査することになります。
   なお、容疑者が刑事処分等により身柄を拘束されているとき(未拘留、服役中など)には、収容令書により身柄を拘束しないときでも退去強制手続を行うことができる旨の規定があり、容疑者を収容しないまま、違反調査を行い、入国警備官から入国審査官に事件を引き継ぐことがあります。これを「引継ぎ」と呼んでいます。この引継ぎを受けた入国審査官は、入国警備官の行った違反調査に誤りがなかったかどうかなどについて審査することになります。
C入国審査官による違反審査(入管法第45条から第47条)
   入国警備官から容疑者の引渡しを受けた入国審査官は、容疑者が退去強制対象者退去強制事由のいずれかに該当し、かつ、出国命令対象者に該当しない外国人をいいます。)に該当するかどうかを速やかに審査しなければならないとされています。
   入国審査官が、容疑者が退去強制対象者に該当すると認定し、容疑者がそれを認めて帰国を希望するときは、退去強制令書主任審査官によって発付され、その外国人退去強制されることになります。
   一方、容疑者がその認定が誤っていると主張したり、あるいは、誤ってはいないが、日本での在留を特別に認めてもらいたいと希望するときは、第2段階の審査に当たる口頭審理を請求することができます。
  なお、違反審査の結果、その容疑者が退去強制事由のいずれにも該当しないことがわかり入国審査官がそのことを認定し、主任審査官から出国命令を受けたときは、入国審査官は直ちにその者を放免しなければばらないとされています。
D特別審理官による口頭審理(入管法第48条)
   入国審査官退去強制対象者に該当すると認定した場合で、容疑者がその認定が誤っていると主張したり、あるいは、誤ってはいないが、日本での在留を特別に認めてもらいたいと希望するときは、認定の通知を受けた日から3日以内に口頭をもって特別審理官に対し、口頭審理を請求し、これに基づき、審問が行われることとなっています。これが特別審理官による口頭審理です。特別審理官は、法務大臣が指定する上級の入国審査官です。
   特別審理官は、入国審査官の行った認定に誤りがあるかどうかを判定します。特別審理官入国審査官の認定に誤りがないと判定し、容疑者がそれを認めて帰国を希望するときは、退去強制令書主任審査官によって発布され、我が国から退去強制されることになります。
   一方、容疑者がその判定を誤っていると主張したり、あるいは、誤ってはいないが在留を特別に認めてもらいたいと希望するときは、第3段階の審査に当たる法務大臣への異議の申出を行うことができます。
   また、口頭審理の結果、退去強制事由のいずれにも該当しないことが分かり特別審理官がそのような判定をした場合や特別審理官がその容疑者が出国命令対象者に該当すると判定し、主任審査官から出国命令を受けたときは、特別審理官は直ちにその者を放免しなければならないと規定されています。
   なお、口頭審理において、容疑者又はその代理人は、証拠を提出し、証人を尋問し、また容疑者は特別審理官の許可を受けて親族又は知人の1人を立ち会わせることができます。他方、特別審理官は、証人の出頭を命じ、宣誓をさせ、証言を求めることができることとなっています。
E異議の申出(入管法第49条)
   入国審査官の認定、そして特別審理官の判定を経て、容疑者がその判定が誤っていると主張したり、あるいは、誤ってはいないが日本での在留を特別に認めてもらいたいと希望するときは、その判定の通知を受けた日から3日以内に不服の事由を記載した書面を主任審査官に提出して、最終的な判断を法務大臣に求めることができます。これが異議の申出です。
   異議の申出は、特別審理官のさらに上級の入国審査官である主任審査官が法務大臣に書類を送付して行います。主任審査官とは、最も上級の入国審査官の一つであり、法務大臣が指定します。
F法務大臣の裁決(入管法第49条)
   異議の申出を受理した法務大臣は、直接容疑者を取り調べることはしませんが、入国警備官の違反調査、入国審査官の違反調査、そして特別審理官口頭審理という一連の手続で作成された証拠(事件記録)を調べて裁決することになります。
   そして、法務大臣が異議の申出に理由がないと裁決した場合は、主任審査官にその旨を通知することによって、主任審査官が退去強制令書を発布することになります。
   一方、主任審査官は、法務大臣から容疑者が退去強制事由のいずれにも該当しないとして異議の申出が理由があるとして裁決した旨の通知を受けたときや容疑者が出国命令対象者に該当するとして異議の申出が理由があると裁決した旨の通知を受けて出国命令をしたときは、直ちにその者を放免しなければならないと規定されています。
G在留特別許可(入管法第50条)
   法務大臣は、異議の申出に理由がないと認める場合でも、次のような場合には、在留を特別に許可できるとされています。この法務大臣の裁決の特例が、在留特別許可です。
a.永住許可を受けているとき
b.かつて日本国民として日本に本籍を有したことがあるとき
c.人身取引等により他人の支配下に置かれて日本に在留するものであるとき
d.その他法務大臣が特別に在留を許可すべき事情があると認めるとき
H退去強制令書の発布(入管法第51条ほか)
   入国審査官の認定又は特別審理官の判定に服したことの知らせを受けるか、あるいは法務大臣への異議の申出に対して理由がない旨の裁決の通知を受けたときに、主任審査官より退去強制令書が発布されます。
   退去強制令書が発布されると、日本から退去させられることが確定します。



                 本人による違反事実の申告

                  入国警備官の違反調査

                  入国審査官への引渡し(収容原則)
                    
                  入国審査官の違反調査(仮放免許可)
                    
                    口頭審査の請求

                  特別審理官の口頭審理

                     異議の申出

                    法務大臣の裁決

               在留特別許可      退去強制



在留特別許可は申請行為ではない

在留特別許可は申請行為ではない
1.オーバーステイという状態は、出国しなければ直りません。
   しかし諸般の事情で出国しないで(在留を継続したままで)、オーバーステイ(超過滞在・不法滞在)の状態を法的に解消できないかという手続きが「在留特別許可」です。
2.いわゆる許可申請ではなく「出頭申告・調査」です。
   「出頭・申告」は行政上、「申請行為」ではないので、行政側に「応答義務」は生じません。
   「事実行為」の調査・審査の結果として、不法滞在という違法行為を不問にする法務大臣からの裁決と、(在留資格を付与し)特別に在留を許可するという法務大臣の裁決がセットになって下されます。

3.在留特別許可される特別な事情

在留状態 

裁決後に付与される資格 

 日本人との婚姻関係  日本人の配偶者等
 日本人の実子扶養状態  定住者
 正規在留外国人との婚姻関係  家族滞在
 永住者との婚姻関係  永住者の配偶者

 

仮放免許可申請

■仮放免許可申請
1.仮放免とは
   仮放免とは、収容令書又は退去強制令書により収容されている被収容者について、一定の者からの請求により又は職権で、一時的に収容を停止し、身柄の拘束を仮に解く措置のことをいいます。
   収容令書による収容期間は「30日(但し、主任審査官においてやむを得ない事由があると認めるときは、30日を限り延長することができる)」、退去強制令書による収容は「送還可能のときまで」と定められていますが、被収容者の健康上の理由、出国準備等のために身柄の拘束をいったん解く必要が生じることもありますので、そのような場合に対応するために設けられた措置が仮放免の制度です。

2.仮放免を請求できる人
・被収容者本人
・保佐人
・配偶者
・直系の親族
・兄弟姉妹
・代理人(行政書士が申請する場合は代理申請となります)

3.仮放免の請求先
   被収容者が入国者収容所に収容されている場合は当該入国者収容所長に、また、地方入国管理局の収容場に収容されている場合は当該収容場を所管する地方入国管理局主任審査官に対して請求することになります。

4.提出書類
   仮放免申請許可申請を行う場合、その外国人仮放免された場合、確実にその身元を保証できる身元保証人1名(日本国内在住の外国人または日本人)が必要です。

 身元保証人

本人もしくは申請人 

 外国人の場合

 日本人の場合

 身元保証人  身元保証書  仮放免許可申請書
 誓約書  誓約書  本人の誓約書
 ・外国人登録原票記載事項証明書  ・住民登録票  仮放免許可申請理由書
 ・納税及び収入に関する証明書
 ・資産関係を証明する書類
 ・納税及び収入に関する証明書
 ・資産関係を証明する書類
 本人の仮放免が許可された場合
 の住居近隣図

【注意事項】
@申請は郵送では受け付けません必ず申請人(申請人が本人の場合は、身元保証人もしくは委任状を所持する代理人)が、違反審査部門まで必要書類を提出します。
A仮放免許可申請者が本人以外の場合には、申請時に次の書類の提出が必要です。
・配偶者もしくは直系の親族の場合:本人との関係を証明する公文書(戸籍謄本等)
・それ以外の場合:本人からの委任状
B納税及び収入に関する証明書は、以下に記載しているとおり、納税額と収入額が証明できる書類を提出。
・会社・団体等へお勤めの方:「源泉徴収票」または「「所得証明書+納税証明書」等
・個人事業主の方:「収入額が記載されている納税証明書」または「「確定申告書控+納税証明書」等
C資産関係を証明する書類は、銀行・郵便局等が発行する預金残高証明書を提出してください。
   もし、預金残高証明書が提出できない場合(口座を持っていない場合)には、不動産登記謄本等、その他の資産を証明する書類を提出。

5.仮放免の許可
   仮放免の請求があった場合は、入国収容所長又は主任審査官が、被収容者の情状及び仮放免の請求の理由となる証拠並びにその者の性格、資産等を考慮して、その者を仮放免することができると定められています。
   入国者収容所長又は主任審査官は、仮放免の許可に際して、300万円以下の保証金を納付させ、かつ、住居及び行動範囲の制限、呼出しに対する出頭の義務その他必要と認める条件を付するものとされています。
   なお、保証金については、入国者収容所長又は主任審査官が適当と認めたときに限り、被収容者以外の者が差し出した保証書をもって保証金に代えることを許すことができますが、保証書には、保証金額及びいつでもその保証金を納付する旨を記載しなければなりません。

6.仮放免の取消
   仮放免許可を受けた外国人が、以下の取消事由に該当した場合、入国者収容所長又は主任審査官は、仮放免を取り消すことができると定められています。
@逃亡したとき
A逃亡すると疑うに足りる相当の理由があるとき
B正当な理由がないのに呼出しに応じないとき
C仮放免に付された条件に違反したとき

   仮放免が取り消されると、仮放免されていた者は、収容令書又は退去強制令書により、入国者収容所地方入国管理局の収容場その他法務大臣又はその委任を受けた主任審査官が指定する場所に再び収容されることとなります。また仮放免されたときに納付した保証金が没収されることになります。
 

退去強制手続の概要

第1段階 入国警備官による違反調査が行われます。
収容令書により収容(身柄拘束)されている状態。

第2段階 入国審査官は審査を行い、
退去強制事由に該当するか判断されます。
認定に服すると、退去強制令書が発付されます。
不服があれば、3日以内に、特別審査官に対し、
口頭審理の請求をすることができます。

第3段階 特別審査官は口頭審理行い、
入国審査官の認定に誤りがないかどうか判定します。
認定に誤りがあると判定されると、放免されます。
特別審査官による判定に異議がある場合は、
3日以内に、法務大臣に対し異議を申し出ることができます。

第4段階 法務大臣は異議の申出があったときは、
異議の申出に理由があるかどうか裁決します。
退去強制事由に該当しないと裁決されると、容疑者は放免されます。
退去強制事由に該当すると裁決されると、退去強制令書が発布されます。

これは裁決の特例であり、在留特別許可と呼ばれています。

法務大臣の裁決に対し、
行政不服審査法による異議の申立てをすることはできません。

しかし行政事件訴訟法に基づき、
裁判所に救済を求めることはできます。

「再審情願」

   退去強制手続きが終了し、
退去強制令書が発行され退去強制が確定している人が、
その後の家庭環境の変化などを理由に、
再び審査を請求することを「再審情願」といいます。

   入国管理局へ収容された時点では婚姻が成立しておらず
退去強制令書が発行されてしまった後で婚姻などが成立した場合によく見られます。
  
すでに退去強制手続きに伴うすべての審査が終了しており、
その結果としての退去強制も確定しています。 
  
それを覆して、状況が変わった後の条件でもう一度審査を行い、
「在留特別許可」を請求するものです。

「在留特別許可」と同様に
「再審情願」という申請が法律上認められているわけではありません。

「再審」が行われるには、
@退去強制令書の発布に瑕疵があった場合
A退去強制令書発布後に事情の変更があった場合
B在留特別許可をしなかったことが、違法または人道上見過ごせないこと
などの事情が必要です。

通常の「在留特別許可」より書類も時間も要しますが、
「再審情願」により
「在留特別許可」が認められている人も数多くいます。

「不法就労防止」

■外国人の「不法就労防止」について
   現在、不法滞在外国人は約20万人うち不法残留者は約17万人)と推定されます。
不法就労する外国人の存在は、労働面だけでなく、風俗、治安など色々な分野にわたって、様々な問題を引き起こしています。
   また、不法就労している外国人自身も、搾取されたり、労働災害に遭っても十分な救済を受けられないなど様々な被害を受けることがあります。
   私たちがより良い国際交流を推進し、社会の健全な発展を図るためには、この問題について正しく理解し、外国人不法就労をなくすよう心がけることが大切です。

■不法就労活動とは
   不法滞在者不法入国者不法残留者等)が働くことは、不法就労活動になります。
また、働くことが認められていない在留資格「短期滞在」「留学」「就学」等)で在留する人や、働くことが認められている範囲を超えて働く場合特別な許可を受けないで働くことは、不法就労活になります。
(入国管理局から資格外活動の許可を受けて当該許可の範囲内で行う活動は、不法就労活動になりません。)

■不法就労活動対策
   日本国内に不法に滞在している外国人の多くが、不法就労活動に従事しています。
外国人不法就労は、生活水準や貨幣価値の格差等が背景となっていますが、無秩序な流入によって我が国の経済・社会に悪影響を及ぼすのみならず、犯罪の増加につながるおそれもあります。
   不法就労対策としてもっとも重要なことは、就労が認められていない外国人を雇用してはならないということです。
   外国人雇用する際には、雇用主・事業主があやまって外国人不法就事案に関与することのないようにする必要があります。
   日本で就労することが認められていない外国人であることを知りつつ雇用や斡旋などをしたり、不法入国を援助したような場合は、法令の規定に基づき刑事処分を受けることがあります。

不法就労の罰則の適用

■不法滞在者や不法滞在者の雇用主に対して
次のような罰則の適があります。

○不法入国・残留の罪等
罰金30万円⇒罰金300万円

○不法就労助長の罪
不法滞在者
就労することのできない在留資格を有する外国人不法就労活動をさせたり、他の会社等に斡旋したりした場合等
罰金200万円⇒3年以下の懲役・300万円以下の罰金

○無許可資格外活動の罪
就学生が資格外活動許可を受けずに日雇いのアルバイトをした場合等
罰金20万円⇒罰金200万円

○営利目的で集団密航者を入国させたり、上陸後の集団密航者を輸送したり、かくまった人等
⇒1年以上10年以下の懲役及び1,000万円以下の罰金

○入国当局によって連れていかれることを免れさせる目的で、不法入国者・不法上陸者を援助したりかくまった人等
⇒3年以下の懲役・300万円以下の罰金

○営利目的で他人の不法入国等の援助をするために、偽りその他不正の行為により旅券等の交付を受けた者、又は、同じ目的で偽造旅券等を所持し、提供し、若しくは収受した者
⇒5年以下の懲役・500万円以下の罰金


不法就労手続Q&A

■不法就労手続Q&A
Q:雇用していた外国人在留資格を調べたら、不法残留であることがわかりました。どうすればいいですか。
A:
そのまま雇用を継続すると雇い主であるあなたが不法就労助長罪に問われるおそれがありますので、直ちに不法就労活動を辞めさせて、最寄の地方入国管理局に出頭させてください。
   不法残留者が次のいずれの要件も満たす場合には簡便な手続で自ら出国することができる出国命令制度があります。

Q:留学生やその配偶者「家族滞在」をアルバイト職員として雇用することはできますか?
A:
留学生家族滞在者としての在留資格を有する方の場合、入国管理局から「資格外活動許可」を受けなければ働くことができません。また許可を受けた場合においても、許可の範囲内でしか働くことはできません。
通常の場合は、留学生・・・1週について28時間以内(学校の休み期間は1日について8時間以内)
           就学生・・・1日について4時間以内

Q:パスポートには在留資格「短期滞在」とありますが、本人は「入管から就労許可を得た」と言っています。雇用しても問題ないのでしょうか?
A:
短期滞在の場合、特別な事情がない限り、基本的に資格外活動が与えられることはありません。「資格外活動許可書」を所持していることと、その内容をよく確認してください。

Q:外国人登録証明書に記載されている「在留期限」は過ぎていますが
「次回確認(切替)申請期間」は2年後まであります。この人は、不法残留でしょうか?
A:その後在留更新手続を行っているといった特別な事情がない限り、不法残留である可能性が高いので、パスポートで在留期間を確認ください。

Q:「興行」の在留資格を持つ歌手やダンサーがホステスとして働いていますが・・・。
A:
資格外活動(不法就労)に当たります。
「興行」の在留資格で接客に従事することはできません。

退去強制

■退去強制
入管法第24条の規定により、次のような場合に退去強制になります。

○不法滞在・・・旅券を持たずに、あるいは偽造された旅券で入国した場合等

○不法上陸・・・旅券を持っていても、入国審査官から上陸許可を受けずに上陸した場合

○不法残留・・・許可された在留期間を超えて不法滞在している場合等

○資格外活動・・・許可を受けずに、与えられた在留資格では認められていない就労活動を行った場合

○刑罰法令違反・・・犯罪を犯して、一定の刑に処せられたり、又は有罪の判決を受けた場合等

出国命令制度

■出国命令制度
   自発的に出頭してきた不法残留者を、簡易な手続により、出国させる制度です。
収容施設に拘束されることなく、出国時は、正規在留者と同様の手続で帰国することができます。

○対象者とは・・・
・速やかに出国する意思をもって自ら入国管理局に出頭したこと
不法残留以外の退去強制事由に該当しないこと
・入国後に窃盗罪等の一定の罪により懲役又は禁固に処せられていないこと
・過去に退去強制歴等のないこと
・速やかに出国することが確実なこと

○出国命令と退去強制の違いは・・・

 退去強制  収容施設に拘束される  出国の際は強制送還
上陸拒否期間は5年又は10年
 出国命令  収容施設に拘束されない  出国の際が正規在留者と同様
上陸拒否期間は1年


 

入管法違反事件

1.入管法違反事件
@平成20年に退去強制手続を執った外国人は3万9382人(前年から6120人減少
A不法入国者6136人で、1318人減少
B不法残留者3万1045人4372人減少、全体に占める割合は78.8%
 ※出国命令制度の対象となった不法残留者は8480人(27.3%)
C退去強制手続を執った外国人の国籍は109ケ国で中国が最も多く、1万963人(27.8%)
D摘発の箇所数は、前年と比較して1088ケ所多い1万2391ケ所。

■摘発箇所数の推移
  平成18年  平成19年  平成20年 
稼動先 

 2,429

 3,498

 4,590

居宅 

 4,416

 5,708

 5,628

路上等 

 2,508

 2,097

 2,178

総数 

 9,353

 11,303

 12,391


入管法違反事件の推移
違反内容  平成17年  平成18年  平成19年  平成20年 
不法入国 

 11,586

 10,441

 7,454

 6,136

不法上陸 

 690

 506

 342

 253

資格外活動 

 1,890

 1,736

 1,409

 1,153

不法残留 
(出国命令)

 45,254

 42,829

 35,417

 31,045

 12,239

 11,108

 9,695

 8,480

 その他

 752

 898

 880

 795

 総数

 57,172

 56,410

 45,502

 39,382


2.不法就労事件
@入管法違反者82.5%3万2471人不法就労に従事。
A不法就労者の国籍は、89ケ国で中国がトップの9583人(29.5%)
B男性が1万9270人(59.3%)、女性が1万3201人(40.7%)男女の差は拡大した。
C30代が38.0%、20代が26.3%、40代が24.3%
D就労期間は、5年を超える者が1万262人(31.6%)、1年以下の者は6630人で(23.0%)
E就労内容は、男性は「工員」7670人、「建設作業者」3792人、「その他労務作業者」2342人
  女性は「ホステス等接客」4023人、「工員」3696人、「ウェイトレス等給仕」1342人

■国籍別 入管法違反事件の推移

国籍  平成17年  平成18年  平成19年  平成20年 
中国 

 17,252

 16,269

 11,981

 10,963

台湾 

 428

 393

 342

 264

香港 

 57

 62

 37

 31

フィリピン 

 9,627

 10,420

 9,185

 7,847

韓国 

 8,050

 8,128

 6,560

 4,993

タイ 

 3,388

 3,294

 2,467

 2,284

インドネシア 

 2,000

 2,443

 2,153

 2,020

ベトナム 

 1,130

 1,407

 1,571

 1,708

スリランカ

 1,204

 1,624

 1,449

 1,432

ペルー 

 1,194

 1,306

 1,068

 1,064

バングラデシュ 

 1,529

 1,295

 975

 745

 インド

 -

 721

 608

 591 

 総数

 57,172

 56,410

 45,502

 39,382


不法就労事件の推移
国籍  平成17年  平成18年  平成19年 

平成20年 

中国 

 14,239

 13,750

 10,223

 9,583

台湾 

 220

 232

 201

 155

香港 

 32

 33

 18

 20

フィリピン 

 7,378

 7,978

 7,075

 6,083

韓国 

 6,514

 6,696

 5,315

 4,077

インドネシア 

 1,844

 2,286

 2,034

 2,162

タイ  

 2,816

 2,650

 2,013

 1,694

ベトナム 

 900

 1,189

 1,318

 1,473

スリランカ

 1,024

 1,440

 1,264

 1,278

バングラデシュ

 1,405

 1,176

 907

 702

マレーシア 

 -

 668

 582

 554

 総数

 45,935

 45,929

 36,982

 32,471

外国人犯罪の検挙状況

来日外国人検挙状況推移特別法犯
 No  国籍

 平成17年

 平成18年

 平成19年

 1  中国

 5,808(5,101)

 4,266(3,670)

 3,103(2,610)

 2  フィリピン

 1,555(1,405)

 1,670(1,515)

 1,512(1,243)

 3  韓国

 1,710(1,477)

 1,860(1,551)

 1,470(1,363)

 4  タイ

 775(687)

 688(609)

 498(463)

 5  ブラジル

 372(234)

 450(332)

 497(325)

 6  イラン

 490(261)

 391(194)

 450(204)

 7  ベトナム

 281(186)

 322(192)

 361(226)

 8  スリランカ

 236(210)

 288(255)

 233(215)

 9  ペルー

 265(213)

 257(226)

 210(188)

 10  バングラデシュ

 368(350)

 280(266)

 185(175)

 11  アフリカ州

 287(243)

 191(170)

 159(133)

 12  パキスタン

 258(228)

 183(161)

 112(103)

 13  ロシア

 102(97)

 68(61)

 87(67)

 14  ミャンマー

 386(380)

 185(180)

 80(79)

 15  トルコ

 135(111)

 113(97)

 76(70)

 16  アメリカ

 65(55)

 85(72)

 66(57)

 17  コロンビア

 137(82)

 113(69)

 56(36)

 18  イギリス

 46(24)

 24(21)

 29(23)

 19  オセアニア州

 27(20)

 24(19)

 22(18)


■来日外国人検挙状況推移刑法犯
   国籍

 平成17年

 平成18年

 平成19年

 1  中国

 11,739(3,884)

 10,258(3,597)

 9,976(3,023)

 2  ブラジル

 6,811(1,064)

 4,068(1,016)

 7,289(931)

 3  韓国

 1,466(536)

 1,725(600)

 2,161(782)

 4  ベトナム

 792(592)

 1,020(650)

 1,112(580)

 5  パキスタン

 153(45)

 191(79)

 1,012(45)

 6  トルコ

 6,779(28)

 4,391(32)

 864(20)

 7  フィリピン

 431(386)

 482(407)

 524(444)

 8  コロンビア

 1,768(101)

 2,121(82)

 506(52)

 9  ペルー

 814(369)

 575(301)

 420(275)

 10  ロシア

 307(213)

 215(176)

 241(134)

 11  アメリカ

 198(156)

 231(166)

 191(179)

 12  イギリス

 76(75)

 60(61)

 181(61)

 13  スリランカ

 389(69)

 350(53)

 160(59)

 14  アフリカ州

 144(119)

 324(95)

 145(80)

 15  タイ

 207(103)

 90(93)

 102(107)

 16  オセアニア州

 75(65)

 67(69)

 81(84)

 17  バングラデシュ

 50(41)

 38(32)

 54(48)

 18  ミャンマー

 26(20)

 29(31)

 53(37)

 19  イラン

 66(60)

 54(41)

 41(35)

不法残留者数

■国籍別不法残留者数の推移
 No  国籍

 平成16年

 平成17年

平成18年 

 平成19年

 平成20年

 1  韓国

 46,425

 43,151

 40,203

 36,321

 31,758

 2  中国

 33,522

 32,683

 31,074

 27,698

 25,057

 3  フィリピン

 31,428

 30,619

 30,777

 28,491

 24,741

 4  タイ

 14,334

 12,787

 10,352

 8,460

 7,314

 5  台湾

 7,611

 6,760

 6,696

 6,347

 6,031

 6  インドネシア

 7,246

 7,169

 6,926

 6,354

 5,096

 7  マレーシア

 8,476

 7,431

 6,822

 6,397

 4,804

 8  ペルー

 7,230

 6,624

 5,997

 5,283

 4,481

 9  スリランカ

 4,242

 4,209

 4,590

 4,042

 3,615

 10  ベトナム

 3,582

 3,916

 4,071

 3,959

 3,362

   総数

 219,418

 207,299

 193,745

 170,839

 149,785

※平成19年に比べ、2万1054人(12.3%)減少している。

■国籍別 在留資格別 不法残留者数(平成20年1月1日)
   国籍

 総数

 短期滞在

留学 

 興行

 就学

研修 

 その他

 1  韓国

 31,758

 28,798

 372

 26

 284

 19

 2,259

 2  中国

 25,057

 5,326

 5,725

 263

 3,265

 1,527

 8,951

 3  フィリピン

 24,741

 13,915

 15

 5,688

 56

 265

 4,802

 4  タイ

 7,314

 6,005

 18

 21

 35

 183

 1,052

 5  台湾

 6,031

 5,881

 4

 5

 3

 5

 132

 6  インドネシア

 5,096

 3,705

 10

 113

 25

 302

 941

 7  マレーシア

 4,804

 4,718

 15

 1

 3

 8

 59

 8  ペルー

 4,481

 2,686

 3

 2

 1

 5

 1,784

 9  スリランカ

 3,615

 3,036

 148

 1

 158

 70

 202

 10  ベトナム

 3,362

 1,104

 102

 4

 253

 546

 1,353

   その他

 33,526

 26,894

 255

 500

 228

 206

 5,443

   合計

 149,785

 102,069

 6,667

 6,624

 4,311

 3,136

 26,978



■国籍別 在留資格別 不法残留者数(平成21年1月1日)
   国籍

 総数

 短期滞在

留学 

 興行

 就学

研修 

 その他

 1  韓国

 24,198

 22,060

 273

 13

 221

 14

 1,617

 2  中国

 18,385

 3,779

 4,289

 181

 2,414

 1,209

 6,513

 3  フィリピン

 17,287

 9,090

 10

 4,334

 44

 224

 3,585

 4  タイ

 6,023

 5,031

 14

 16

 29

 175

 758

 5  台湾

 4,950

 4,891

 2

 4

 1

 5

 47

 6  ペルー

 3,396

 1,856

 3

 1

 1

 5

1,530

 7  インドネシア

 3,126

 2,076

 8

67

14

231

 730

 8  マレーシア

 2,986

 2,914

 15

0

 3

8

46

 9  スリランカ

 2,796

 2,314

 152

 1

 111

 60

 158

 10  ベトナム

 2,527

 691

 112

 2

 163

 427

 1,132

   その他

 27,398

 21,949

 212

 396

 185

 203

 4,453

   合計

 113,072

 76,651

 5,090

 5,015

 3,186

 2,561

 20,569

※平成21年1月1日現在の不法残留者総数は11万3072人で、前年より3万6713人減少。


外国人の上陸拒否

■国籍別上陸拒否数の推移
 No  国籍

平成17年 

平成18年 

 平成19年

平成20年 

 比率

前年比 
 1  韓国

 3,373

 4,121

 3,565

 2,428

33.8

 -31.9

 2  中国

 1,088

 1,033

 770

 723

 10.1

 -6.1

 3  スリランカ

 615 

 447

 812

 592

 8.2

 -27.1

 4  台湾

 604

 942

 928

 526

 7.3

 -43.3

 5  フィリピン

 878

 930

 1,031

 385

 5.4

 -62.7

 6  トルコ

 303

 361

 227

 190

 2.6

 -16.3

 7  インド

 343

 196

 270

 188

 2.6

 -30.4

 8  ミャンマー

 62

 125

 130

 157

 2.2

 20.8

 9  ナイジェリア

 32

 42

 39

 157

 2.2

 302.6

 10  アメリカ

 94

 164

 155

 126

 1.8

 -18.7

   総数

 10,722

 11,410

 10,424

 7,188

 100.0

 -31.0

※平成20年の外国人の上陸拒否数は、7188人で前年に比べ3236人(31.0%)減少した。

■理由別上陸拒否数
入国目的に疑義にある事案 

 4,991

 69.4

有効な査証等を所持していない事案 

 240

 3.3

上陸拒否期間が経過していない事案 

 838

 11.7

偽変造旅券の行使容疑で退去強制手続を執った事案 

 223

 3.1

その他の事案 

 896

 12.5

総数 

7,188 

 100.0

不法就労活動が目的であるにもかかわらず、観光、短期商用又は親族・知人訪問と偽って上陸申請を行う事案は4991件で、69.4%を占めた。
退去強制された者で、退去した日から5年を経過していないなど、上陸拒否事由に該当した事案は838人
偽変造旅券を行使不法入国容疑により退去強制手続を執るべく入国警備官に通報した事案は223人

1在留特別許可の運用について(入国管理局)

1  在留特別許可の運用について
  入管法第50条に規定する在留特別許可は,法務大臣の裁量的な処分であり,その許否判断に当たっては,個々の事案ごとに,在留を希望する理由,家族状況,生活状況,素行,内外の諸情勢その他諸般の事情に加え,その外国人に対する人道的な配慮の必要性と他の不法滞在者に及ぼす影響とを含めて,総合的に考慮しています。
 在留特別許可制度については,これまでも上記の観点から適切な運用を図ってきているところ,在留特別許可処分の透明性を高めるため,平成15年以降計104事例を公表してきました。今般,平成19年に在留特別許可された事例のうち,10事例を追加公表します(注1)。
 また,平成17年からは,在留特別許可をされなかった計50事例についても併せて公表しているところ,平成19年に在留特別許可されなかった事例10事例を追加公表します(注2)。
 なお,事例については,今後も追加する予定です。 
 (注1 )難民認定手続の中で在留特別許可をした事例については,入管法61条の2の6第4項の規定により,入管法第50条の規定が適用されず,難民認定手続の中で入管法61条の2の2の規定により在留特別許可の許否の判断をするものとされていることから,これらの事例を除いています。また,人身取引の被害者に対しては,全員在留特別許可をしたことから,これらの事例も除いています。
 (注2 )注1と同様の趣旨から,難民認定手続の中で在留特別許可されなかった事例については除いています。

2 平成15年度に在留特別許可をした事例

     (事例1)
 1992年8月,日本人父と不法在留中の東南アジア出身の母との間に本邦で出生したが,在留資格取得許可を得ることなく不法残留していたもの。父親と母親は婚姻しておらず内縁関係であったところ,本人が出生して約1年後父母が別居し,以後本人は,日本人父の監護・養育を受け,小学校4年生として就学していたもの。
 在留特別許可の内容:在留資格「定住者」,在留期間「1年」 


    (事例2)
 1961年4月に本国において同国人の父と日本人母との間に出生・成育し,1986年1月,在留資格「4-1-16-3」(平成元年法改正前の在留資格)及び在留期間「1年」の上陸許可を受けて入国し,在留期間更新許可及び在留資格変更許可を受けて本邦に在留していたが,その後在留期間の更新又は在留資格の変更を受けることなく不法残留したもの。2003年1月,地方入国管理局に不法残留者であることを申告したもので,他に法令違反が認められなかった東アジア出身の41歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「3年」 


    (事例3)
 1994年3月,インドシナ定住難民として本邦に入国し,同国人の夫及び本邦出生の2子とともに在留資格「定住者」を有して在留していたところ,スーパーで食料品を万引きして警察に逮捕され,勾留中に在留期限が経過し,懲役10月執行猶予3年の判決言渡しを受けたもの。夫及び2子は在留資格「定住者」で本邦に在留していたが,夫はC型肝炎,2子は小学校3年生及び2年生として本邦の学校で就学中であった東南アジア出身の32歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「定住者」,在留期間「1年」 


    (事例4)
 1993年4月,在留資格「就学」及び在留期間「6月」の上陸許可を受けて入国し,その後在留期間の更新又は在留資格の変更を受けることなく不法残留し,2002年10月,日本人女性と婚姻して安定した生活を営んでいたもの。
 2002年12月,地方入国管理局に出頭し,不法残留者であることを申告したもので,他の法令違反が認められなかった南アジア出身の29歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例5)
 1997年5月,在留資格「興行」及び在留期間「3月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,以後1回在留期間更新許可を受け,その後在留期間の更新又は変更を受けることなく不法残留していたところ,2002年7月に在留資格「日本人の配偶者等(3年)」をもって在留中の日系二世の男性と婚姻し,子をもうけて安定した生活を営んでいたもの。2002年12月,地方入国管理局に出頭し,不法残留者であることを申告したもので,他に法令違反がなかった東南アジア出身の32歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「定住者」,在留期間「1年」 


    (事例6)
 2002年3月,本邦において不法残留中の母と永住者である父との間に出生したが,在留資格取得許可を得ることなく不法残留していたもの。2003年8月在留特別許可された母親及び永住者の父親の監護・養育を受けていたもの。
 在留特別許可の内容:在留資格「永住者の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例7)
 2002年5月,南米出身の日系二世で在留資格「日本人の配偶者等(3年)」をもって在留中の父親と不法残留中の東南アジア出身母親との間に出生したが,在留資格取得許可を得ることなく,不法残留していたもの。不法残留以外に法令違反が認められず,父親と安定した生活を営んでいることが認められ,在留特別許可された母と父の監護・養育を受けていたもの。
 在留特別許可の内容:在留資格「定住者」,在留期間「1年」 


    (事例8)
 1997年7月,成田空港から本邦に不法入国し,ホステス等として稼働していたもの。2001年9月に不法入国者として摘発を受けたが,摘発の1か月前から日本人男性と同居しており,2002年2月に同男性と婚姻したもの。当該女性は,3年前に別の日本人男性との間に子をもうけており,同子も在留資格を取得することなく不法残留していたが,婚姻した日本人男性が同子と養子縁組し,3人で同居生活するもの。不法入国以外の法令違反が認められなかったもので,子についても,本人とともに在留特別許可された。東南アジア出身の24歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例9)
 2003年3月,成田空港から不法入国したところ,難民認定申請を行い,難民として認定されたアフリカ出身の22歳男性。不法入国以外の法令違反が認められなかったもの。
 在留特別許可の内容:在留資格「定住者」,在留期間「1年」 


    (事例10)
 1997年7月,在留資格「人文知識・国際業務」及び在留期間「1年」の上陸許可を受けて入国し,以後3回在留期間更新許可を受けたが,その後,在留期間の更新又は在留資格の変更を受けることなく不法残留していたところ,2001年10月に日本人女性と婚姻し,同人との間に1子をもうけ安定した生活を営んでいたもの。2003年7月,地方入国管理局に出頭し不法残留者であることを申告したもので,他の法令違反が認められなかった北米出身の39歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「3年」 


    (事例11)
 1994年8月,成田空港から本邦に不法入国したが,2001年8月に日本人女性と婚姻し,安定した生活を営んでいたもの。2002年1月,地方入国管理局に不法入国者であることを申告したもので,他の法令違反が認められなかった東南アジア出身の28歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例12)
 1996年7月,関西空港から本邦に不法入国したが,2001年10月に日本人男性と婚姻し,安定した生活を営んでいたもの。2002年3月,地方入国管理局に出頭し,不法入国者であることを申告したもので,他に法令違反が認められなかった東南アジア出身の31歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例13)
 1998年1月,成田空港から本邦に不法入国したが,2002年5月に日本人女性と婚姻し,同人との間に1子をもうけ安定した生活を営んでいたもの。2002年5月,地方入国管理局に出頭し不法入国者であることを申告したもので,他の法令違反が認められなかった中近東出身の39歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例14)
 1992年5月,成田空港から不法入国したが,日本人男性と交際するようになり,同人との間に2000年5月と2001年5月に子をもうけたもの(2子とも日本人男性の認知を受けている。)。本人は,同日本人男性と婚姻していないが,事実上の夫婦として生活し,2子の監護・養育を行っていたもの。2001年7月に不法入国者であることを申告したもので,他に法令違反が認められなかった東南アジア出身の38歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「定住者」,在留期間「1年」 


    (事例15)
 2000年5月,本邦において不法残留中の母と日本人父との間に出生したが,在留資格取得許可を得ることなく不法残留していたもの。2003年8月に在留特別許可された母親及び日本人父親の監護・養育を受けていたもの。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例16)
 1991年9月,在留資格「短期滞在」及び在留期間「15日」の上陸許可を受けて入国し,その後在留期間の更新又は在留資格の変更を受けることなく不法残留していたところ,2002年9月に日本人男性と婚姻し,同人との間に1子をもうけ安定した生活を営んでいたもの。2002年12月,地方入国管理局に出頭し不法残留者であることを申告したもので,他の法令違反が認められなかった東アジア出身の30歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例17)
 1988年5月,成田空港から本邦に不法入国したが,1989年5月頃から日本人男性と交際し内縁関係となり,同人との間に1992年5月と2002年9月に子をもうけ,これら2子を監護・養育していたもの(2子とも日本人男性の認知を受けている)。1999年5月,地方入国管理局に出頭し,不法入国者であることを申告したもので,他に法令違反が認められなかった東南アジア出身の34歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「定住者」,在留期間「1年」 


    (事例18)
 1987年11月15日,在留資格「4-1-4(平成元年法改正前の在留資格)」及び在留期間「15日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,在留期間の更新又は在留資格の変更を受けることなく不法残留して,飲食店,農家,工場等で稼働していたが,余命数か月と診断されて入院し,日本人と婚姻して合法的に在留している娘らに看護されている東南アジア出身の67歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「定住者」,在留期間「1年」 


    (事例19)
 東アジア出身の50歳男性と41歳女性の夫婦。夫は1972年3月頃,本邦在住の伯父を頼り船舶で不法入国し,妻は1990年6月,在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて入国し,以後在留期間の更新又は変更を受けることなく不法残留していたものであるところ,両名は1997年4月,本邦において婚姻し,同年7月に長女が出生した。夫は定職に就き安定した収入を得ており,妻は夫と共に長女を監護・養育していたもの。2001年3月,地方入国管理局に出頭し,不法入国者又は不法残留者であることを申告したもので,他に法令違反が認められないもの。
 在留特別許可の内容:在留資格「定住者」,在留期間「1年」 


    (事例20)
 2001年9月,在留資格「短期滞在」及び在留期間「15日」の上陸許可を受けて本邦に入国したが,交際中であった特別永住者の男性の母親が急病になり,同人を看病していたところ不法残留となり,2002年9月に当該男性と婚姻し,さらに2003年2月に長女を出産して家族で生活していたもの。不法残留以外に法令違反が認められなかった東アジア出身の30歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「永住者の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例21)
 昭和24年7月,東アジア出身の父と日本人母との間に本邦で出生し,以来54年間継続して本邦に在留している男性(日本国籍はない)。覚せい剤取締法違反により懲役2年8月に処せられ,かつ,同刑期中に在留期間が切れたため不法残留となったもの。本邦に前妻との間にもうけた長男と長女(いずれも特別永住者)がいるほか,姉も本邦に在留している。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例22)
 1994年12月,在留資格「短期滞在」及び在留期間「15日」の上陸許可を受けて本邦に入国したが,その後在留期間の更新又は在留資格の変更を受けることなく不法残留していたところ,2002年10月に永住者の同国人男性と婚姻し,安定した生活を営んでいたもの。2002年12月,地方入国管理局に出頭し,不法残留者であることを申告したもので,他に法令違反が認められなかった東アジア出身の54歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「永住者の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例23)
 1997年8月,日本人男性と婚姻した外国人母親に伴われ,在留資格「定住者」及び在留期間「6月」の上陸許可を受けて入国し本邦に在留していたところ,約1年後に母親は日本人男性と離婚し本国に帰国したものの,本人は本邦での学業継続を希望して,在留資格「就学(1年)」に在留資格変更のうえ本邦在留を継続した。高校を卒業後,大学入試に失敗し在留期間更新もできず不法残留したが,その翌年,本邦の国立大学に合格し,在学中の2001年10月,地方入国管理局に出頭し不法残留者であることを申告したもので,他に法令違反が認められなかった東アジア出身の23歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「留学」,在留期間「1年」 


    (事例24)
 1969年11月,在留資格「4-1-6(平成元年法改正前の在留資格)」及び在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後,インドシナ定住難民として在留が認められたが,精神的に不安定な状態が続いたため入院するなどしている間に在留期限が経過し,不法残留していた東南アジア出身の53歳男性。不法残留以外に法令違反が認められなかったもの。
 在留特別許可の内容:在留資格「定住者」,在留期間「1年」 


    (事例25)
 1994年6月,日本人の子及びその配偶者を装った母親及び父親とともに在留資格「定住者」及び在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,本邦の小・中学校に就学していたところ,数年後,家族の身分詐称が発覚したことから上陸許可が取り消されたもの。父母は本邦在留を諦め本国に帰国したが,本人は大学2年に在学中であり,身元保証人等から学費及び生活費の援助が確約されているもの。不法在留以外に法令違反が認められなかった東アジア出身の21歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「留学」,在留期間「1年」 


    (事例26)
 東南アジア出身の46歳男性と37歳女性の夫婦及びその長女と次女。夫と妻子は別国籍。夫は,1988年1月に在留資格「4-1-4」(平成元年法改正前の在留資格)及び在留期間「15日」の上陸許可を受けて入国し,その後,日本語学校の学生として滞在していたが,不法残留したもの。妻は,1987年9月に本邦に不法入国していたものであるところ,両名は本邦において婚姻し長女及び次女をもうけたが,2子とも在留資格取得許可を得ることなく,一家全員で不法滞在していたもので,出国後の家族の統合が困難であり,かつ,不法在留以外の法令違反が認められなかったもの。
 在留特別許可の内容:在留資格「定住者」,在留期間「1年」 

 

3  平成16年度に在留特別許可した事例

    (事例27)
 1994年11月,在留資格「短期滞在」及び在留期間「15日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後,在留期間の更新又は変更を受けないで不法残留していたが,2003年5月,日本人男性と婚姻し,安定した生活を営んでいたもの。入管法違反(不法残留)により警察に逮捕され,2004年9月,執行猶予付有罪判決を言い渡されたが,他の法令違反が認められなかった東アジア出身の40歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例28)
 2001年6月,在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後,在留期間の更新又は変更を受けないで不法残留していたところ,日系三世として在留資格「定住者」及び在留期間「3年」をもって在留している南米出身の女性と婚姻し,同女との間に1子をもうけ,安定した生活を営んでいたもの。2004年8月,地方入国管理局に出頭し,不法残留者であることを申告したもので,不法残留以外に他の法令違反が認められなかった中米出身の22歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「定住者」,在留期間は「1年」 


    (事例29)
 1988年4月,在留資格「4-1-16-3」(平成元年法改正前の在留資格)及び在留期間「6月」の上陸許可を受けて就学生として本邦に入国した東アジア出身の夫婦が本邦において長男をもうけ在留していたが,1992年8月,在留資格変更等許可申請が不許可となったため,在留期限を超えて不法残留していたところ,2004年11月,夫が入管法違反で逮捕され全員が不法残留容疑で退去強制手続が執られたもの。一家は安定した生活を営み,かつ,本邦出生の長男は中学校1年に在学しており,難病である眼病の治療継続も希望していたもので,入管法違反以外に他の法令違反が認められなかったもの。
 在留特別許可の内容:一家全員,在留資格「定住者」,在留期間「1年」 


    (事例30)
 2002年6月,関西空港から不法入国したが,同年11月,日本人男性と婚姻し,翌年8月には長男をもうけて安定した生活を営んでいたもの。2002年10月,地方入国管理局に出頭し,不法入国者であることを申告したもので,他の法令違反が認められなかった東アジア出身の29歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例31)
 1992年10月,在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後,在留期間の更新又は変更を受けないで本邦に不法残留していたところ,1997年12月頃日本人男性と知り合い交際するようになり,2002年4月に婚姻し安定した生活を営んでいたもの。2005年2月,入管法違反により現行犯逮捕され,起訴猶予処分後,退去強制手続が進められたが,他の法令違反が認められなかった東南アジア出身の31歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例32)
 1991年11月,在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,入国後まもなく日本人男性と婚姻して在留資格「日本人の配偶者等」を有して在留していたが,同男性と離婚後在留期間の更新又は変更を受けることなく不法残留していたもの。2004年9月,別の日本人男性と再婚し,同居生活していたが,夫が詐欺容疑で逮捕されたことから本人の不法残留も発覚して逮捕され,起訴猶予処分後に退去強制手続が進められたが,他の法令違反が認められなかった東アジア出身の47歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例33)
 2000年9月,在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後,在留期間の更新又は変更を受けないで不法残留していたが,2002年8月頃日本人女性と知り合い,同女性と同棲し,子をもうけて安定した生活を営んでいたもの。2004年10月,当該日本人女性と婚姻したが,2005年2月,入管法違反により逮捕され,起訴猶予処分後に退去強制手続が執られたが,他の法令違反が認められなかった東アジア出身の44歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例34)
 2000年1月,在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後,在留期間の更新又は変更を受けないで不法残留していたもの。同年4月難民認定申請後失踪し,2001年11月,日本人女性と婚姻し,2002年2月,地方入国管理局に出頭し,不法残留者であることを申告したもの。同年6月,難民認定申請については不認定処分となったが,当該日本人女性と安定した生活を営んでおり,他の法令違反が認められなかった南アジア出身の27歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例35)
 1990年2月,在留資格「4-1-6-2」(平成元年法改正前の在留資格)及び在留期間「6月」の上陸許可を受け,研修生として本邦に入国したが,研修先を逃亡して不法残留していたもの。不法残留中に在留資格「定住者」をもって本邦に在留していた同国人女性と交際するようになり,2004年5月に同女性と婚姻後,同年6月,地方入国管理局に出頭し,不法残留者であることを申告したもの。同国人妻との間に子をもうけ安定した生活を営んでいたもので,他の法令違反が認められなかった東南アジア出身の40歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「定住者」,在留期間「1年」 


    (事例36)
 1993年8月,在留資格「興行」及び在留期間「3月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後,在留期間の更新又は変更を受けないで不法残留していたところ,2003年9月頃,稼働先で知り合った日本人女性と交際を始め,2004年4月に婚姻したもの。2004年10月に入管法違反で逮捕され執行猶予付有罪判決を受けて退去強制手続を執られたが,他の法令違反が認められなかった東南アジア出身の29歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例37)
 1999年4月,在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後,在留期間の更新又は変更を受けないで不法残留していたところ,2002年5月に日本人男性と婚姻し,安定した生活を営んでいたもの。稼働先において地方入国管理局の摘発を受けたことにより退去強制手続が執られたが,入管法違反以外に法令違反が認められなかった東欧出身の24歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例38)
 2000年6月,在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後,在留期間の更新又は変更を受けないで不法残留していたが,2001年5月頃に知り合った日本人男性と同年7月には同棲し,2004年3月に婚姻したもの。同年4月に地方入国管理局に出頭し,不法残留者であることを申告したもので,他の法令違反が認められなかった東アジア出身の42歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例39)
 1999年4月,在留資格「研修」及び在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,研修先から逃亡して在留期間の更新又は変更を受けないで不法残留したところ,不法残留中に知り合った日本人女性と2003年11月に婚姻し,安定した生活を営んでいたもの。2004年1月,入管法違反(不法残留)で警察に逮捕され,同年4月に執行猶予付の有罪判決を受けたが,他の法令違反が認められなかった東アジア出身の24歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例40)
 1994年6月,在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,1996年及び2000年,2回難民認定申請を行ったが,難民条約上の難民とは認められず,不認定処分となったものの,2001年10月に在留資格「日本人の配偶者等」で正規在留している日系人と婚姻し,安定した生活を営んでいたもので,他の法令違反が認められなかった西アジア出身の30歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「定住者」,在留期間「1年」 


    (事例41)
 1990年3月及び1993年4月,南アジア出身の夫婦がそれぞれ在留資格「短期滞在」,在留期間「90日」又は「15日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,1995年2月頃,偽造旅券により長女を本国から呼び寄せ(不法入国),さらに1996年9月,本邦において長男をもうけ,いずれも不法残留していたところ,2002年1月,家族全員が本邦在留を希望して出頭申告したもの。夫は自営業を営み,安定した生活を送っていたもので,長女は,本邦の小学校2年次から就学し,高校1年在学中,本邦出生の長男は,小学校2年生として在学中であったものであり,入管法違反以外に法令違反が認められなかったもの。
 在留特別許可の内容:一家全員,在留資格「定住者」,在留期間「1年」 


    (事例42)
 1998年5月,在留資格「短期滞在」及び在留期間「15日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後,在留期間の更新又は変更を受けないで不法残留していたところ,稼働先で知り合った日本人男性と2003年2月頃から同棲するようになり,2004年11月,同男性と婚姻したもの。稼働先において地方入国管理局の摘発を受けたことにより退去強制手続が執られたが,入管法違反以外に法令違反が認められなかった東アジア出身の29歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」,在留期間「1年」 


    (事例43)
 1990年7月,乗員上陸許可を受けて本邦に入国したが,許可期間内に出国せず不法残留していたところ,2002年5月,本邦において難民認定を受け,在留資格「定住者」をもって在留している同国人女性と婚姻し,安定した生活を営んでいたもの。2003年9月,地方入国管理局に出頭し,不法残留者であることを申告したもので,他の法令違反が認められなかった東南アジア出身の35歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「定住者」,在留期間「1年」 


    (事例44)
 1993年4月,在留資格「就学」及び在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後,在留期間の更新又は変更を受けないで不法残留していたが,2002年10月,在留資格「定住者」で正規在留中の同国人女性と知り合い,翌年4月に婚姻し,安定した生活を営んでいたもの。同年5月,地方入国管理局に不法残留者であることを申告したもので,他の法令違反が認められず,前記女性との間に1子をもうけた東アジア出身の38歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「定住者」,在留期間「1年」 


    (事例45)
 2003年8月,本国のブローカーの手引きで関西空港から不法入国したところ,来日費用と称して借金500万円があることを申し渡され,借金返済の名目で,日本人男性の仲介により日本各地のストリップ劇場で稼働させられ,劇場オーナーの指示により客との売春等の行為を強制させられるなどしていたもの。売春防止法違反被疑者として送致されるも人身取引被害者と認められ,国際機関,在日大使館等の協力・支援を得て帰国を希望した南米出身の17歳の女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「短期滞在」,在留期間「90日」 


    (事例46)
 2004年12月,成田空港において寄港地上陸許可を受け入国し,許可期限を超えて不法残留していたところ,入国後550万円の借金があると申し渡され,借金返済名目で飲食店においてホステスとして稼働させられ,かつ,売春を強要されていたもの。飲食店での稼働3日目に客に依頼して逃亡し,成田空港から出国しようとしたところ,入管当局の調査の結果,人身取引被害者であることが判明した東南アジア出身の31歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「短期滞在」,在留期間「90日」 


    (事例47)
 1998年10月9日,在留資格「就学」及び在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後「留学」への在留資格変更許可を受け本邦に在留していたところ,日本人の孫として「定住者」への在留資格変更許可申請を行ったが,同人とは血縁関係にない等の理由から申請が不許可になり不法残留となったもの。2002年3月,我が国の大学院博士課程(情報工学系)を卒業し,IT関連企業に就職し一定の収入を得て安定した生活を送っていたもので,入管法違反以外に法令違反が認められなかった東アジア出身の31歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「人文知識・国際業務」,在留期間「1年」 


    (事例48)
 1991年4月及び1992年4月,それぞれ在留資格「留学」及び在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国した東アジア出身の夫妻が,夫の就職に伴い在留資格変更許可を受け,在留資格「人文知識・国際業務」と在留資格「家族滞在」を許可され,その後,本国から長女を呼び寄せ,さらに本邦において次女をもうけ在留していたところ,在留期間更新申請が不許可となったことから家族全員不法残留となり,退去強制手続が執られたもの。夫は定職についており,長女は本邦の小学校2年から編入学し,都立高校2年に在学,本邦出生の次女も小学校2年に在学していたもので,入管法違反以外に法令違反が認められなかったもの。
 在留特別許可の内容:一家全員,在留資格「定住者」,在留期間「1年」 


    (事例49)
 2002年10月,本国のブローカーの手引きで関西空港から不法入国したもの。本国のブローカーに借金を負わされ,返済しなければ子供を殺すと脅されて,都内等で売春婦として稼働させられるなどしていたが,助けを求めて在日大使館に赴き,大使館員とともに地方入国管理局に出頭したもの。人身取引被害者として,在日大使館等の協力・支援を得て帰国手続をとった南米出身の28歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「特定活動」,在留期間「3月」 


    (事例50)
 本国にいるブローカーから日本でエンターテイナーの仕事があると誘われ,同人の手引きにより,2004年11月,名古屋空港から不法入国し,飲食店で稼働を始めたところ,終始監視付きの部屋に住まわされた上,稼働先では無理矢理酒を飲まされたり客の前で裸で踊るよう命令されたりしていたもの。隙を見て逃げ出し,保護を求めて地方入国管理局に出頭した。人身取引被害者として,NGO,在日大使館等の協力・支援を得て帰国手続をとった東南アジア出身の21歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「特定活動」,在留期間「3月」 


    (事例51)
 1990年8月及び1991年3月,西アジア出身の夫婦とその長女及び次女がそれぞれ在留資格「短期滞在」及び在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し在留期限を超えて不法残留し,2002年8月,家族全員で出頭申告したもの。夫は定職についており,長女及び次女は,本邦の小学校から中学校を経て,長女は大学1年生,次女は高校3年生として在学していたもので,他の法令違反が認められなかったもの。
 在留特別許可の内容:一家全員,在留資格「定住者」,在留期間「1年」 


    (事例52)
 2004年4月,本国のブローカーの手引きで成田空港から不法入国し,来日手数料の名目で課された高額の借金を返済するため地方都市のスナック等で売春に従事させられ金銭を搾取されていたもの。保護を求めて警察に赴き,その後,地方入国管理局に出頭した。人身取引被害者として,NGO,在日大使館等の協力・支援を得て帰国手続をとった東南アジア出身の22歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「特定活動」,在留期間「3月」 


    (事例53)
 1995年9月,日本人の子及びその配偶者を装った父母とともに在留資格「定住者」及び在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,小学校に編入学後,中学校,高校に進学し在学中,家族の身分詐称が発覚したことから上陸許可等が取り消されたもの。父母は退去強制により本国向け出国したが,本人は本邦の大学に在学中で学業継続を希望していたもので,身元保証人等から学費及び生活費の援助を受けており,入管法違反以外に法令違反等が認められなかった東アジア出身の20歳男性。
 在留特別許可の内容:在留資格「留学」,在留期間「1年」 


    (事例54)
 1991年12月,在留資格「興行」及び在留期間「3月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後,在留期間の更新又は変更を受けないで不法残留していたが,翌年7月頃に稼働先で知り合い交際するようになった日本人男性との間に1子をもうけたが,その後知り合った別の日本人男性と婚姻し2子をもうけて同居生活していたもの。同日本人夫とは夫の暴力等が原因で別居するようになったが,日本人夫との間にもうけた子を監護・養育しており,入管法違反以外に法令違反が認められなかった東アジア出身の32歳女性。
 在留特別許可の内容:在留資格「定住者」,在留期間「1年」 

4  平成17年 在留特別許可された事例

     (事例1)
西南アジア出身の36歳男性
 1991年11月,在留資格「就学」在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま不法残留した。2000年頃から日本人女性と同居生活を営んでいたところ,2005年9月,入管法違反で警察に逮捕されたが,起訴猶予処分となった。当局収容中の同年10月,当該日本人女性と婚姻したところており,調査の結果,逮捕時点で同居実態が確認されるなど婚姻は真摯なものであると認められた。入管法違反以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「1年」


    (事例2)
東南アジア出身の37歳女性
 1994年9月,日本人夫と婚姻し,同年11月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後,在留資格「日本人の配偶者等」への変更許可を受け,さらに2000年7月に永住許可を受けて在留していた。2002年4月,本人は覚せい剤取締法違反により懲役1年6月執行猶予3年の刑に処せられたが,当該日本人夫との間に2名の子(いずれも日本国籍)がおり,同夫は実刑を受けて収監されており,本人が子を扶養していること,刑罰法令違反は今回が初めてであり,十分反省していることが認められた。
在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「1年」


    (事例3)
東南アジア出身の35歳女性
 1994年7月頃,偽造旅券を行使し,成田空港から不法入国した。1996年11月,日本人男性との間の子を出産し,2003年7月,当該日本人男性と婚姻した。婚姻後に日本人夫が子を認知し,当該子は在留資格「日本人の配偶者等」在留期間3年により在留している。本人は,在留期間の更新をしないまま,2005年2月,窃盗(万引き)により警察に逮捕され,同年4月,入管法違反及び窃盗罪により懲役2年8月執行猶予3年に刑に処せられたが,日本人夫は子を認知した頃から所在不明になっており,現在は本人が子を監護養育している事情が認められるほか,窃盗については十分反省していることが認められる。入管法違反及び窃盗罪以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「定住者」在留期間「1年」


    (事例4)
東アジア出身の夫婦(62歳,60歳)
 夫は1991年10月,在留資格「短期滞在」在留期間「15日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま不法残留した。妻は1996年7月,貨物船に乗り込んで不法入国し,夫婦で同居生活を営んでいた。夫は本国において日本人父と外国人母との間に出生した日本人の子であり,夫の実兄は日本国籍を有している。当該夫婦は在留を希望し,夫婦で出頭申告した。夫婦とも入管法違反以外に法違反はない。
在留特別許可の内容:夫・在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「1年」,妻・在留資格「定住者」在留期間「1年」


    (事例5)
東アジア出身の32歳男性
 2004年1月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後,在留資格「就学」により,在留していたが,2005年7月以降,通学しなくなり,在留期間内の2005年9月,飲食店従業員として就労しているところを資格外活動容疑により当局の摘発を受けた。同人は2005年7月に日本人妻と婚姻しており,調査の結果,同居実態が確認された上,裁決時点では当該日本人妻は妊娠中であるなど婚姻は真摯なものと認められた。入管法違反以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「1年」


    (事例6)
南米出身の35歳男性
 1994年11月,日系二世として在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「3年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま不法残留した。2005年9月,入管法違反により警察に逮捕されたが,起訴猶予処分となった。父母等は本国にいるものの,同時入国した姉(日系二世)は,その後永住許可を受けて本邦に在留している。入管法違反以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「1年」


    (事例7)
東アジア出身の45歳男性
 1992年5月,在留資格「就学」在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,在留期間更新許可を受け在留していたが,日本語学校を卒業後,在留期間更新許可を受けることなく不法残留した。不法残留後,不法残留事実を隠して研究生・聴講生として複数の大学等において真摯に研究活動(芸術系)を行うとともに,ボランティア活動を行っていた。大学院で研究活動の継続を希望してして出頭申告した。芸術家としての将来性も見込まれた。入管法違反以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「留学」在留期間「1年」


    (事例8)
東南アジア出身の46歳女性
 1988年2月,他人名義旅券により不法入国し,1990年12月,退去強制された。2001年3月,自己名義旅券により,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま不法残留した。2003年10月,日本人夫と婚姻し,同居生活を営んでいたところ,2004年1月,在留を希望して出頭申告した。本人は過去に退去強制された経緯があるものの,調査の結果,同居実態が確認されるなど婚姻は真摯なものであると認められた。入管法違反以外に法違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「1年」


    (事例9)
東アジア出身の32歳女性
 2003年12月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま不法残留した。2004年9月頃から特別永住者として本邦で永住している男性と同居するようになった。2005年9月,クラブでホステスとして就労しているところを当局の摘発を受けて収容された。収容直後に当該男性との婚姻届出をしたが,調査の結果,収容以前からの,同人との同居実態が確認されるなど婚姻は真摯なものであると認められた。入管法違反以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「永住者の配偶者等」在留期間「1年」


    (事例10)
西南アジア出身の49歳男性
 2000年10月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,日本人女性との婚姻を理由に在留資格変更申請をしたが,その審査中に離婚したことから,在留資格変更不許可となり,そのまま不法残留した。不法残留中に在留資格「永住者」で本邦に在留している東南アジア出身の妻と婚姻し,当該妻及びその連れ子(日本国籍)とともに同居生活を営んでいた。在留を希望して出頭申告し,退去強制手続中に入管法違反により警察に逮捕されたが,不起訴処分となった。入管法違反以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「永住者の配偶者等」在留期間「1年」


    (事例11)
東アジア国籍の64歳男性
 1940年11月,本邦で出生した外国人で,1972年8月に永住許可を受け,その間に同国籍の妻と婚姻し,3名の子をもうけて在留していた。1999年12月,詐欺罪(無銭飲食)により懲役1年10月の実刑に処せられ,満期出所後,2002年7月,在留資格「定住者」在留期間「1年」により在留特別許可を受けた。その後2回,詐欺罪により実刑に処せられたものであるところ,本人は本邦で生育しており,兄弟・子は本邦に在留し,本国には頼るべき親族がないほか,本人は過去に脳梗塞・心筋梗塞等を患ったこともある。
在留特別許可の内容:在留資格「定住者」在留期間「1年」


    (事例12)
東アジア出身の20歳男性
 1993年11月,同国籍の父とともに在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま父とともに不法残留した。本人は,本邦にある小学校に編入後,中学校・高等学校を卒業し,現在,本邦の大学において勉学中であるところ,その間に父が所在不明となったが,在留資格「永住者」で本邦に在留する同国籍の祖母の下で生活している。入管法違反以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「定住者」在留期間「1年」


    (事例13)
東南アジア出身の66歳女性
 2004年1月,永住者として本邦に在留中の娘を訪問するため,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて入国し,そのまま不法残留した。不法残留後,心臓病であることが判明し,本邦において手術を受け,本国において今後の治療が困難であることが認められた。入管法違反以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「特定活動(指定する活動:病気治療)」在留期間「1年」


    (事例14)
東アジア出身の44歳女性
 1987年11月,在留資格「4−1−4」(現在の「短期滞在」に相当)在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,日本人(前夫)と婚姻を理由に在留資格「日本人の配偶者等」に変更許可を受けて在留していた。1994年頃,日本人前夫が家出し,行方不明になったため,在留期間更新許可を受けることなく不法残留した。日本人前夫が長期間行方不明であったため,2000年7月,日本人前夫と離婚が成立した。一方,2000年5月頃,別の日本人男性と同居するようになり,2003年5月,同人と婚姻し,同年9月,在留を希望して出頭申告したが,退去強制手続中の2004年9月,夫が病死した。本人と亡夫との婚姻は真摯なものであり,亡夫の親族との交流も認められた。入管法違反以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「定住者」在留期間「1年」


    (事例15)
西南アジア出身の26歳男性
 1997年10月,貨物船に乗り込んで不法入国し,不法に在留していた。2004年7月,日本人妻と婚姻し,その連れ子とともに同居生活を営んでいたところ,同年8月,本邦への在留を希望して出頭申告した。退去強制手続中に入管法違反により警察に逮捕され,懲役2年執行猶予4年の刑に処せられたが,調査の結果,同居実態が確認されるなど婚姻は真摯なものであると認められた。入管法違反以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「1年」


    (事例16)
東南アジア出身の24歳女性及び7歳の子
 1995年4月,在留資格「興行」在留期間「3月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,1回は在留期間更新許可を受けたが,その後不法残留した。不法残留中に日本人男性との間の子を出生した。当該日本人男性とは婚姻に至らなかったものの,2002年,子の認知を受け,在留を希望して出頭申告した。本人が当該子を監護養育している。入管法違反以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:母・在留資格「定住者」在留期間「1年」,子・在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「1年」


    (事例17)
東アジア出身の26歳男性
 1998年4月,在留資格「留学」在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,在留期間更新許可を受けて在留していたが,勉学していた大学を2004年9月に卒業し,その後会社へ採用されていたにもかかわらず,在留期限までに在留資格変更申請を行わなかった。在留期間経過の直後に出頭申告したものであり,仮に,在留期間内に在留資格変更申請を行っていれば許可された内容であった。入管法違反以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「人文知識・国際業務」在留期間「1年」


    (事例18)
東南アジア出身の母子(41歳,12歳)
 A(母)は1987年6月,在留資格「4−1−9」(現在の「興行」に相当)在留期間「60日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま不法残留した。1989年頃から日本人男性と同居を開始し,1993年に子が出生した。子も法定期間内に在留資格取得許可を受けることなく不法残留した。日本人男性は日本人女性と婚姻しており,離婚しておらず,子の認知もしていないが,在留を希望して出頭申告した。子は本邦の小学校に入学し,小学6年生であり,Aは当該日本人男性と長年にわたり子とともに同居し,実質的な家庭関係にあると認められた。A(母)及び子とも入管法違反以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:いずれも在留資格「定住者」在留期間「1年」


    (事例19)
西南アジア出身の家族4名(父(49歳),母(44歳),子(19歳),子(18歳))
 父は1990年8月,母及び2子は1991年3月にそれぞれ在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま不法残留した。一家は本邦に入国以来家族生活を営み,2子はいずれも本邦の小学校に編入又は入学後本邦で義務教育を修了し,大学生及び高校生となっている。入管法違反以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:いずれも在留資格「定住者」在留期間「1年」


    (事例20)
西欧出身の49歳男性
 1981年,西欧で日本人妻と婚姻し,同地で長男(日本国籍)をもうけた。1984年4月,在留資格「4−1−16−1」(現在の「日本人の配偶者等」に相当)在留期間「6月」の上陸許可を受け,日本人妻子とともに入国し,その後,同在留資格により在留期間更新許可を受け在留していたが,1991年3月頃,子の教育のため日本人妻は当該子を伴って西欧向け出国した。本人は妻子が出国する前に設立していた会社の経営を理由に「投資・経営」の在留資格に在留資格変更許可を受けたが,そのまま不法残留した。引き続き会社の経営すること,日本人妻の帰国後に一緒に生活することを理由に在留を希望して出頭申告した。日本人妻子は子の教育のために西欧に居住しているのであり,頻繁に電子メールで連絡を取り合っており,また,妻は年に1度は日本に帰国していることが認められた。入管法違反以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「定住者」在留期間「1年」


    (事例21)
東アジア出身の39歳女性
 1989年9月,在留資格「4−1−4」(現行法の「短期滞在」に相当)在留期間「15日」の上陸許可を受けて本邦に入国した後,日本人男性との婚姻を理由に「4−1−16−1」(現行法の「日本人の配偶者等」に相当)に在留資格変更許可を受けた。その後,同人と離婚したことが判明し,在留期間更新申請が不許可となり,1990年5月以降,不法残留した。その後,別の日本人男性と再婚したところ,入管法違反により警察に逮捕されたが,起訴猶予処分となった。調査の結果,再婚相手の日本人との同居実態が確認されるなど婚姻は真摯なものであると認められた。入管法違反以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「1年」


    (事例22)
東南アジア出身の49歳女性
 1985年7月頃,偽造旅券により不法入国した。インドシナ定住難民として在留資格「定住者」在留期間3年により本邦に在留していた夫(別国籍)と2000年頃から同居するようになり,2001年2月に本邦で婚姻し,その後も引き続き同居生活を営んでいた。2005年6月,入管法違反により警察に逮捕されたが,起訴猶予処分となった。入管法違反以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「定住者」在留期間「1年」


    (事例23)
東南アジア出身の38歳女性
 1997年7月,在留資格「興行」在留期間「3月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま不法残留した。2002年8月に日本人男性と婚姻したところ,在留を希望して出頭申告した。裁決時点では当該日本人夫は刑務所に服役中であったが,本人は,夫が逮捕されるまでは夫と同居し,出所後も同居する意思を表明するなど婚姻は真摯なものであると認められた。入管法以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「1年」


    (事例24)
南米出身の31歳女性
 1992年6月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,日系三世の扶養を受ける子(父が日系三世)として「定住者」への在留資格変更申請をしたところ,扶養を受けること等に関する立証が十分でなかったことから不許可となったが,出国することなく不法残留した。その後,入管法違反により警察に逮捕されたが,不起訴処分となった。その後,本人の祖父が日本国籍を有することが判明し,父が日系二世,本人は日系三世に当たることが明らかになった。入管法違反以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「定住者」在留期間「1年」(本邦において出生し,不法残留となっていた子2名もその後在留資格「定住者」在留期間「1年」により在留特別許可)


    (事例25)
南米出身の48歳男性
 1990年9月,他人名義旅券により,日系三世を装って入国し,定住者の在留資格により在留していたが,2001年7月,偽装日系人であることが明らかになり,在留期間更新申請が不許可となった。その間の1995年頃,日系三世として在留資格「定住者」で在留している同国人女性と本邦で同居生活を営み,2001年,同人との子(在留資格「定住者」)が出生した。2005年4月,入管法違反・道交法違反(スピード違反)により警察に逮捕され,同年7月,懲役2年6月執行猶予4年の刑に処せられたが,これ以外に法令違反はない。
在留特別許可の内容:在留資格「定住者」在留期間「1年」

5 平成17年 在留特別許可されなかった事例

    (事例1)
東アジア出身の28歳女性
 1998年11月,日本人前夫と婚姻し,1999年5月,在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後在留期間更新許可を受けて在留していた。前夫とは2000年7月に離婚したが,2001年5月,別の日本人である現夫と婚姻した。2005年3月,風営法違反により逮捕され,50万円の罰金刑に処せられたところ,本人の供述内容から,売春関係の業務に従事していることが認められた。なお,本人は,現夫とは2003年9月から長期別居状態にあり,別居していることにつき,合理的理由も認められない。


    (事例2)
東アジア出身の23歳男性
 1994年8月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後,日本人と婚姻した母の連れ子として在留資格「定住者」へ変更許可を受けて在留していた。2002年11月,強姦致傷により警察に逮捕され,2003年8月,同罪により懲役2年8月の実刑に処せられた。本人は13歳の時に入国し,本邦には実母,母の夫,異父妹がいるが,高校卒業後は一人暮らしをしており,高校生の時にも2回万引きをしたことがある。なお,在監中に在留期間も経過し,不法残留となった。


    (事例3)
東南アジア出身の32歳男性
 1997年7月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,1回在留期間更新許可を受けたが,その後不法残留した。2002年11月,日本人女性と婚姻し,在留を希望して,同年12月,出頭申告した。2003年3月,本人と同妻との間に子(日本国籍)が出生したものの,2004年1月頃から同妻とも別居していたが,同居している旨の虚偽の申立てをしていた。事実関係を追及したところ,日本人妻と同居していないことを自認し,調査においても同居していないことが確認され,また,子の監護・養育の実績もなかった。


    (事例4)
北米出身の30歳女性
 2003年2月,在留資格「特定活動」(ワーキング・ホリデー)在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま不法残留した。英会話学校で就労及び正規在留中の同国人母と同居を理由に在留を希望した。しかしながら,本人は本国の大学を中退している上,語学の指導について実務経験もないことから,在留資格「人文知識・国際業務」の在留資格に係る上陸許可基準に適合しない。なお,正規在留中の母も,本人と同居しておらず,今後も同居を希望していない。


    (事例5)
西南アジア出身の30歳男性
 1995年8月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま不法残留した。2003年10月,出頭申告し,退去強制された。さらに,本人は同年12月,他人名義旅券により不法に本邦に入国し,2004年5月,日本人女性と婚姻し,同年6月,在留を希望して出頭申告した。調査の結果,申告した住所での同居事実が認められず,また,夫婦の供述内容にも齟齬が認められた。当該日本人女性については,調査の結果,別の住所で引き続き別の日本人男性と同居していることが認められた。


    (事例6)
南米出身の23歳男性
 1998年1月,日系二世として,在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「3年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,在留していた。2002年7月,強盗・窃盗・住居侵入により警察に逮捕され,同年10月,懲役3年の実刑に処せられた。なお,在監中に在留期間が経過し,不法残留となった。


    (事例7)
東南アジア出身の39歳女性
 1989年10月頃,他人名義旅券により本邦に不法に入国し,2001年7月,日本人男性と婚姻したが,2002年6月頃別居し,さらに2004年7月,同人との婚姻を解消しないまま別の日本人男性との婚姻届を提出した。同年8月,在留を希望して当局に出頭したが,調査の結果,婚姻が破綻していると認められ,2005年4月,不法入国容疑により当局に収容された。なお,現在の夫との婚姻は重婚であり,かつ,当該夫は本人との離婚を希望している。


    (事例8)
東アジア出身の42歳女性
 1988年10月,在留資格「4−1−16−3」(現行法の「就学」に相当)在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,1990年11月,日本人夫と婚姻し,在留資格「日本人の配偶者等」への変更許可を受けた。1993年9月,本人と日本人夫との間に子(日本国籍)が出生した。1994年11月,日本人夫と離婚したものの,1995年6月,日本人の子を監護・養育していたことから在留資格「定住者」に変更許可を受け,在留期間更新許可を受けて在留していた。1999年4月,公正証書原本不実記載罪(偽装婚のあっせん)により警察に逮捕され,同年9月,懲役2年執行猶予4年に処せられ,さらに,2000年4月,在留期間更新申請が不許可となり,不法残留となった。
 なお,本人は1994年4月,窃盗罪により懲役1年2月執行猶予3年の刑に処された前科がある。


    (事例9)
西南アジア出身の47歳男性
 1991年3月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま不法残留した。1993年11月,日本人妻と婚姻し,1994年6月,その間に子(日本国籍)が出生した。同年7月,大麻取締法違反,9月,覚せい剤取締法違反でそれぞれ逮捕されたがいずれも不起訴処分となり,1995年1月,不法残留により退去強制された。さらに,本人は,2004年7月,偽造旅券(別国籍の旅券)を使用し,不法入国し,同年12月,入管法違反で逮捕され,覚せい剤取締法違反も発覚し,2005年3月,両罪で懲役3年執行猶予5年の刑に処せられた。なお,本人については,1995年に退去強制された後,日本人妻及び子とは交渉が途絶え,2001年12月には離婚が成立している。


    (事例10)
東アジア出身の30歳男性
 2000年3月,日系三世の夫として在留資格「定住者」在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後在留期間更新許可を受けて在留していた。2004年1月,当該日系三世の妻と離婚したことから,2005年5月,在留期間更新申請は不許可となり,不法残留となった。本人は,2000年10月に日系三世である妻との間に出生した子の養育費を支払うため在留を希望したが,妻との離婚後,養育費及び生活費は支払った事実はなく,子とも1年以上にわたり面会していないことが判明した。他方,本国に居住する両親に定期的に送金している事実が認められた。


    (事例11)
西南アジア出身の31歳男性
 2005年1月,在留資格「技能」(コック)在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,在留していた。同年6月,不正電磁的記録カード所持(偽造テレホンカード等所持)により逮捕され,同年9月,懲役1年執行猶予3年の刑に処せられた。


    (事例12)
東アジア出身の53歳女性
 1997年3月,在留資格「短期滞在」在留期間「15日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま不法残留した。2005年9月,当局と警察の合同摘発を受け,本人は不法残留により当局に収容された。本人は摘発を受ける以前の2002年1月頃から日本人男性と同居していたが,本人には本国に同国人夫があり,当該夫との離婚の見通しが立たず,同居中の日本人男性との婚姻の成立の見通しも全く立っていない。


    (事例13)
東アジア出身の33歳男性
 1999年12月,在留資格「人文知識・国際業務」在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後在留期間更新許可を受けて在留していた。2003年8月,盗品等保管の罪により懲役10月執行猶予3年に刑に処せられた。さらに,その後,在留期間更新申請をすることなく,2004年12月を超えて不法残留した。


    (事例14)
西南アジア出身の34歳男性
 1995年10月,日本人妻と婚姻し,1996年11月,在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後在留期間更新許可を受けて在留していた。1999年2月,覚せい剤取締法違反により逮捕され,同年6月,同法違反(営利目的所持)により,懲役6年罰金100万円の実刑に処せられ,在監中である。在監中に在留期間も経過し,不法残留となった。なお,日本人妻は2004年2月以降所在不明となっている。


    (事例15)
南米出身の34歳男性
 1991年8月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後,日系二世として在留資格「日本人の配偶者等」により在留していたが,2000年4月,強盗致傷・建造物侵入により警察に逮捕され,同年11月,懲役6年の実刑に処せられ,さらに,在留期間更新申請が不許可となり,不法残留となった。なお,本人は在留資格「定住者」により本邦に在留している同国籍の内妻との間に2子をもうけたが,いずれも既に本国に帰国しており,内妻とも3年以上連絡が取れない状況にある。


    (事例16)
東南アジア出身の23歳男性
 2001年3月,在留資格「留学」在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後在留期間更新許可を受けて在留していた。2004年2月,窃盗(万引き)により警察に逮捕され,同年3月,懲役1年執行猶予3年に刑に処せられた。なお,本人は,大学の取得単位数が不足し,4年間で卒業できない見込みであり,近日中に教授会で退学が決定される予定となっていた。


    (事例17)
東アジア出身の39歳女性
 1994年7月,日本人夫と婚姻し,1995年2月,在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後在留期間更新許可を受けて在留していた。1998年3月,本人と日本人夫との間に子(日本国籍)が出生している。2001年1月,麻薬及び向精神薬取締法違反により逮捕され,2002年6月,同法違反,関税法違反により懲役4年の実刑に処せられ,在監中である。在監中に在留期間も経過し,不法残留となった。なお,日本人夫は,本人が刑に処せられた後,器物損壊罪により2回刑に処せられたものの,日本人夫が先に出所し,その後,同人の母のもとで生活しているが,本人は出所後,日本人夫と生活する予定はない。


    (事例18)
西南アジア出身の42歳男性
 1991年10月,在留資格「研修」在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま不法残留した。2004年4月,日本人女性と婚姻し,在留を希望して,同年8月,出頭申告した。退去強制手続中に入管法違反容疑により警察に逮捕されたが,起訴猶予処分となった。調査の結果,同居事実が認められず,また,夫婦の供述内容にも齟齬があり,相互の協力・扶助もなく,婚姻は真摯なものであるとと認められなかった。


    (事例19)
東アジア出身の38歳女性
 2002年11月,在留資格「家族滞在」(「技能」の在留資格をもって在留する者の扶養を受ける配偶者)在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,在留していた。2005年9月頃,夫と別居し,ホステスとして就労し,報酬を受ける活動を専ら行っていたところを同年10月,当局に摘発された。なお,在留資格「技能」により在留中の夫は,本人の居住先や就労事実について承知していなかった。


    (事例20)
東アジア出身の37歳男性
 1996年7月,日系三世の夫として在留資格「定住者」在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,在留期間更新許可を受けて在留していた。同人の妻が偽装日系人であることが判明したため,妻について上陸許可が取り消された上,2004年12月に退去強制された。本人についても,日系人の夫を偽装していたことから,2005年7月,本人の在留資格が取り消され,退去強制手続が執られた。なお,本人は,同手続の過程において,妻が日系人でない事実を認めた。


    (事例21)
東南アジア出身の44歳女性
 1991年4月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,日本人男性との婚姻を理由に在留資格「日本人の配偶者等」への変更許可を受けた。その後,本人は,前夫と離婚し,現在の日本人夫と婚姻したが,2004年1月,本人の経営していたスナックが当局の摘発を受け,不法入国者を雇用していたことが明らかになったため,同年8月,在留期間更新申請は不許可となり,不法残留となった。なお,日本人夫は糖尿病等を患っているが,本人の介護を必要とするような病状ではない。


    (事例22)
東アジア出身の31歳男性
 1999年12月,在留資格「就学」在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後在留期間更新許可を受けて在留していた。その間に同国人妻と婚姻し,同妻が「留学」により在留していたことから,本人は,本邦の学校を卒業後の2001年3月,在留資格「家族滞在」へ変更許可を受け,同在留資格により在留期間更新許可を受けて本邦に在留していた。2005年3月頃からエステ店で住み込み稼働するようになり,妻とも別居するようになった。本人は同年6月,売春防止法違反(売春関係業務従事)により警察に逮捕され,同年8月,同違反で懲役1年2月執行猶予3年罰金20万円の刑に処せられた。


    (事例23)
東アジア出身の24歳女性
 2005年4月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,同年6月から,在留資格「就学」在留期間「1年」により在留していた。同年8月,ホステスとして就労し,報酬を受ける活動を専ら行っているところを当局に摘発された。なお,本人は学業の継続のため在留を希望したが,在籍する学校から退学処分を受けた。


    (事例24)
東アジア出身の25歳男性
 1997年8月,在留資格「定住者」(日本人の配偶者の連れ子)在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国したが,母が日本人と離婚し,帰国したことに伴い,本人は,日本語の勉学を希望して,1999年6月,在留資格「就学」への変更許可を受けた。その後,本人は,在留期間更新申請をすることなく不法残留したが,退去強制手続の結果,本人が大学に入学していることが考慮され,2003年12月,在留資格「留学」により在留特別許可を受けた。しかし,再度,在留期間更新申請をすることなく,2004年12月以降,不法残留した。調査の結果,本人は,大学での単位不足で留年が決定していたにもかかわらず,改ざんした転学部合格証明書を提出したほか,資格外活動許可を受けることなく専らアルバイトを行っていたことが判明した。


    (事例25)
東アジア出身の41歳女性
 1989年1月,在留資格「4−1−4」(現行法の「短期滞在」に相当)在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,同年7月,日本人夫と婚姻したことから,在留資格「日本人の配偶者等」への変更許可を受け,その後,1996年2月,永住許可を受けて在留していた。その間の1994年11月,本人と日本人夫との間に子(日本国籍)が出生した。1996年6月,日本人夫と離婚し,子は本人が親権を有するに至ったが,2003年4月,覚せい剤取締法違反で警察に逮捕され,同年7月,同罪により懲役2年4月の刑に処せられた。なお,日本国籍の子は,2002年3月から,本人の本国の親族に預け,同地の小学校において教育を受けている。