5 平成17年 在留特別許可されなかった事例

    (事例1)
東アジア出身の28歳女性
 1998年11月,日本人前夫と婚姻し,1999年5月,在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後在留期間更新許可を受けて在留していた。前夫とは2000年7月に離婚したが,2001年5月,別の日本人である現夫と婚姻した。2005年3月,風営法違反により逮捕され,50万円の罰金刑に処せられたところ,本人の供述内容から,売春関係の業務に従事していることが認められた。なお,本人は,現夫とは2003年9月から長期別居状態にあり,別居していることにつき,合理的理由も認められない。


    (事例2)
東アジア出身の23歳男性
 1994年8月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後,日本人と婚姻した母の連れ子として在留資格「定住者」へ変更許可を受けて在留していた。2002年11月,強姦致傷により警察に逮捕され,2003年8月,同罪により懲役2年8月の実刑に処せられた。本人は13歳の時に入国し,本邦には実母,母の夫,異父妹がいるが,高校卒業後は一人暮らしをしており,高校生の時にも2回万引きをしたことがある。なお,在監中に在留期間も経過し,不法残留となった。


    (事例3)
東南アジア出身の32歳男性
 1997年7月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,1回在留期間更新許可を受けたが,その後不法残留した。2002年11月,日本人女性と婚姻し,在留を希望して,同年12月,出頭申告した。2003年3月,本人と同妻との間に子(日本国籍)が出生したものの,2004年1月頃から同妻とも別居していたが,同居している旨の虚偽の申立てをしていた。事実関係を追及したところ,日本人妻と同居していないことを自認し,調査においても同居していないことが確認され,また,子の監護・養育の実績もなかった。


    (事例4)
北米出身の30歳女性
 2003年2月,在留資格「特定活動」(ワーキング・ホリデー)在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま不法残留した。英会話学校で就労及び正規在留中の同国人母と同居を理由に在留を希望した。しかしながら,本人は本国の大学を中退している上,語学の指導について実務経験もないことから,在留資格「人文知識・国際業務」の在留資格に係る上陸許可基準に適合しない。なお,正規在留中の母も,本人と同居しておらず,今後も同居を希望していない。


    (事例5)
西南アジア出身の30歳男性
 1995年8月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま不法残留した。2003年10月,出頭申告し,退去強制された。さらに,本人は同年12月,他人名義旅券により不法に本邦に入国し,2004年5月,日本人女性と婚姻し,同年6月,在留を希望して出頭申告した。調査の結果,申告した住所での同居事実が認められず,また,夫婦の供述内容にも齟齬が認められた。当該日本人女性については,調査の結果,別の住所で引き続き別の日本人男性と同居していることが認められた。


    (事例6)
南米出身の23歳男性
 1998年1月,日系二世として,在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「3年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,在留していた。2002年7月,強盗・窃盗・住居侵入により警察に逮捕され,同年10月,懲役3年の実刑に処せられた。なお,在監中に在留期間が経過し,不法残留となった。


    (事例7)
東南アジア出身の39歳女性
 1989年10月頃,他人名義旅券により本邦に不法に入国し,2001年7月,日本人男性と婚姻したが,2002年6月頃別居し,さらに2004年7月,同人との婚姻を解消しないまま別の日本人男性との婚姻届を提出した。同年8月,在留を希望して当局に出頭したが,調査の結果,婚姻が破綻していると認められ,2005年4月,不法入国容疑により当局に収容された。なお,現在の夫との婚姻は重婚であり,かつ,当該夫は本人との離婚を希望している。


    (事例8)
東アジア出身の42歳女性
 1988年10月,在留資格「4−1−16−3」(現行法の「就学」に相当)在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,1990年11月,日本人夫と婚姻し,在留資格「日本人の配偶者等」への変更許可を受けた。1993年9月,本人と日本人夫との間に子(日本国籍)が出生した。1994年11月,日本人夫と離婚したものの,1995年6月,日本人の子を監護・養育していたことから在留資格「定住者」に変更許可を受け,在留期間更新許可を受けて在留していた。1999年4月,公正証書原本不実記載罪(偽装婚のあっせん)により警察に逮捕され,同年9月,懲役2年執行猶予4年に処せられ,さらに,2000年4月,在留期間更新申請が不許可となり,不法残留となった。
 なお,本人は1994年4月,窃盗罪により懲役1年2月執行猶予3年の刑に処された前科がある。


    (事例9)
西南アジア出身の47歳男性
 1991年3月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま不法残留した。1993年11月,日本人妻と婚姻し,1994年6月,その間に子(日本国籍)が出生した。同年7月,大麻取締法違反,9月,覚せい剤取締法違反でそれぞれ逮捕されたがいずれも不起訴処分となり,1995年1月,不法残留により退去強制された。さらに,本人は,2004年7月,偽造旅券(別国籍の旅券)を使用し,不法入国し,同年12月,入管法違反で逮捕され,覚せい剤取締法違反も発覚し,2005年3月,両罪で懲役3年執行猶予5年の刑に処せられた。なお,本人については,1995年に退去強制された後,日本人妻及び子とは交渉が途絶え,2001年12月には離婚が成立している。


    (事例10)
東アジア出身の30歳男性
 2000年3月,日系三世の夫として在留資格「定住者」在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後在留期間更新許可を受けて在留していた。2004年1月,当該日系三世の妻と離婚したことから,2005年5月,在留期間更新申請は不許可となり,不法残留となった。本人は,2000年10月に日系三世である妻との間に出生した子の養育費を支払うため在留を希望したが,妻との離婚後,養育費及び生活費は支払った事実はなく,子とも1年以上にわたり面会していないことが判明した。他方,本国に居住する両親に定期的に送金している事実が認められた。


    (事例11)
西南アジア出身の31歳男性
 2005年1月,在留資格「技能」(コック)在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,在留していた。同年6月,不正電磁的記録カード所持(偽造テレホンカード等所持)により逮捕され,同年9月,懲役1年執行猶予3年の刑に処せられた。


    (事例12)
東アジア出身の53歳女性
 1997年3月,在留資格「短期滞在」在留期間「15日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま不法残留した。2005年9月,当局と警察の合同摘発を受け,本人は不法残留により当局に収容された。本人は摘発を受ける以前の2002年1月頃から日本人男性と同居していたが,本人には本国に同国人夫があり,当該夫との離婚の見通しが立たず,同居中の日本人男性との婚姻の成立の見通しも全く立っていない。


    (事例13)
東アジア出身の33歳男性
 1999年12月,在留資格「人文知識・国際業務」在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後在留期間更新許可を受けて在留していた。2003年8月,盗品等保管の罪により懲役10月執行猶予3年に刑に処せられた。さらに,その後,在留期間更新申請をすることなく,2004年12月を超えて不法残留した。


    (事例14)
西南アジア出身の34歳男性
 1995年10月,日本人妻と婚姻し,1996年11月,在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後在留期間更新許可を受けて在留していた。1999年2月,覚せい剤取締法違反により逮捕され,同年6月,同法違反(営利目的所持)により,懲役6年罰金100万円の実刑に処せられ,在監中である。在監中に在留期間も経過し,不法残留となった。なお,日本人妻は2004年2月以降所在不明となっている。


    (事例15)
南米出身の34歳男性
 1991年8月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後,日系二世として在留資格「日本人の配偶者等」により在留していたが,2000年4月,強盗致傷・建造物侵入により警察に逮捕され,同年11月,懲役6年の実刑に処せられ,さらに,在留期間更新申請が不許可となり,不法残留となった。なお,本人は在留資格「定住者」により本邦に在留している同国籍の内妻との間に2子をもうけたが,いずれも既に本国に帰国しており,内妻とも3年以上連絡が取れない状況にある。


    (事例16)
東南アジア出身の23歳男性
 2001年3月,在留資格「留学」在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後在留期間更新許可を受けて在留していた。2004年2月,窃盗(万引き)により警察に逮捕され,同年3月,懲役1年執行猶予3年に刑に処せられた。なお,本人は,大学の取得単位数が不足し,4年間で卒業できない見込みであり,近日中に教授会で退学が決定される予定となっていた。


    (事例17)
東アジア出身の39歳女性
 1994年7月,日本人夫と婚姻し,1995年2月,在留資格「日本人の配偶者等」在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後在留期間更新許可を受けて在留していた。1998年3月,本人と日本人夫との間に子(日本国籍)が出生している。2001年1月,麻薬及び向精神薬取締法違反により逮捕され,2002年6月,同法違反,関税法違反により懲役4年の実刑に処せられ,在監中である。在監中に在留期間も経過し,不法残留となった。なお,日本人夫は,本人が刑に処せられた後,器物損壊罪により2回刑に処せられたものの,日本人夫が先に出所し,その後,同人の母のもとで生活しているが,本人は出所後,日本人夫と生活する予定はない。


    (事例18)
西南アジア出身の42歳男性
 1991年10月,在留資格「研修」在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,そのまま不法残留した。2004年4月,日本人女性と婚姻し,在留を希望して,同年8月,出頭申告した。退去強制手続中に入管法違反容疑により警察に逮捕されたが,起訴猶予処分となった。調査の結果,同居事実が認められず,また,夫婦の供述内容にも齟齬があり,相互の協力・扶助もなく,婚姻は真摯なものであるとと認められなかった。


    (事例19)
東アジア出身の38歳女性
 2002年11月,在留資格「家族滞在」(「技能」の在留資格をもって在留する者の扶養を受ける配偶者)在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,在留していた。2005年9月頃,夫と別居し,ホステスとして就労し,報酬を受ける活動を専ら行っていたところを同年10月,当局に摘発された。なお,在留資格「技能」により在留中の夫は,本人の居住先や就労事実について承知していなかった。


    (事例20)
東アジア出身の37歳男性
 1996年7月,日系三世の夫として在留資格「定住者」在留期間「1年」の上陸許可を受けて本邦に入国し,在留期間更新許可を受けて在留していた。同人の妻が偽装日系人であることが判明したため,妻について上陸許可が取り消された上,2004年12月に退去強制された。本人についても,日系人の夫を偽装していたことから,2005年7月,本人の在留資格が取り消され,退去強制手続が執られた。なお,本人は,同手続の過程において,妻が日系人でない事実を認めた。


    (事例21)
東南アジア出身の44歳女性
 1991年4月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,日本人男性との婚姻を理由に在留資格「日本人の配偶者等」への変更許可を受けた。その後,本人は,前夫と離婚し,現在の日本人夫と婚姻したが,2004年1月,本人の経営していたスナックが当局の摘発を受け,不法入国者を雇用していたことが明らかになったため,同年8月,在留期間更新申請は不許可となり,不法残留となった。なお,日本人夫は糖尿病等を患っているが,本人の介護を必要とするような病状ではない。


    (事例22)
東アジア出身の31歳男性
 1999年12月,在留資格「就学」在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国し,その後在留期間更新許可を受けて在留していた。その間に同国人妻と婚姻し,同妻が「留学」により在留していたことから,本人は,本邦の学校を卒業後の2001年3月,在留資格「家族滞在」へ変更許可を受け,同在留資格により在留期間更新許可を受けて本邦に在留していた。2005年3月頃からエステ店で住み込み稼働するようになり,妻とも別居するようになった。本人は同年6月,売春防止法違反(売春関係業務従事)により警察に逮捕され,同年8月,同違反で懲役1年2月執行猶予3年罰金20万円の刑に処せられた。


    (事例23)
東アジア出身の24歳女性
 2005年4月,在留資格「短期滞在」在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,同年6月から,在留資格「就学」在留期間「1年」により在留していた。同年8月,ホステスとして就労し,報酬を受ける活動を専ら行っているところを当局に摘発された。なお,本人は学業の継続のため在留を希望したが,在籍する学校から退学処分を受けた。


    (事例24)
東アジア出身の25歳男性
 1997年8月,在留資格「定住者」(日本人の配偶者の連れ子)在留期間「6月」の上陸許可を受けて本邦に入国したが,母が日本人と離婚し,帰国したことに伴い,本人は,日本語の勉学を希望して,1999年6月,在留資格「就学」への変更許可を受けた。その後,本人は,在留期間更新申請をすることなく不法残留したが,退去強制手続の結果,本人が大学に入学していることが考慮され,2003年12月,在留資格「留学」により在留特別許可を受けた。しかし,再度,在留期間更新申請をすることなく,2004年12月以降,不法残留した。調査の結果,本人は,大学での単位不足で留年が決定していたにもかかわらず,改ざんした転学部合格証明書を提出したほか,資格外活動許可を受けることなく専らアルバイトを行っていたことが判明した。


    (事例25)
東アジア出身の41歳女性
 1989年1月,在留資格「4−1−4」(現行法の「短期滞在」に相当)在留期間「90日」の上陸許可を受けて本邦に入国し,同年7月,日本人夫と婚姻したことから,在留資格「日本人の配偶者等」への変更許可を受け,その後,1996年2月,永住許可を受けて在留していた。その間の1994年11月,本人と日本人夫との間に子(日本国籍)が出生した。1996年6月,日本人夫と離婚し,子は本人が親権を有するに至ったが,2003年4月,覚せい剤取締法違反で警察に逮捕され,同年7月,同罪により懲役2年4月の刑に処せられた。なお,日本国籍の子は,2002年3月から,本人の本国の親族に預け,同地の小学校において教育を受けている。